💡 家族信託が向いているケース
- ・ 認知症になる前に財産管理を整えたい
- ・ 不動産を所有しており、将来の売却・活用の選択肢を残したい
- ・ 成年後見の毎月の費用負担(月2〜6万円)を避けたい
- ・ 相続後も二次・三次相続を見越した財産管理を継続させたい
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※ 公証人手数料の計算に使用します。不動産評価額を含めた合計額を入力してください。
固定資産税評価額は固定資産税の納税通知書または市区町村の窓口で確認できます。
家族信託 vs 成年後見制度 費用比較
| 項目 | 家族信託 | 法定後見(成年後見) |
|---|---|---|
| 設定費用 | 30〜100万円 | 5〜20万円(申立費用) |
| 毎月の費用 | ほぼ0円(家族管理の場合) | 専門家後見人 月2〜6万円 |
| 10年間の総費用 | 設定費用のみ(30〜100万円) | 初期費用+月5万×120か月=約620万円 |
| 開始時期 | 認知症発症前のみ | 認知症発症後でも可 |
| 財産の柔軟性 | 高い(売却・運用自由) | 低い(保全が原則) |
| 後見人の選任 | 自分で指定(家族) | 家庭裁判所が選任 |
| 裁判所の関与 | なし | 毎年の報告義務あり |
| 二次相続対策 | 可能 | 不可 |
※ 表の金額はあくまで目安です。成年後見の費用は専門家後見人が選任された場合です。
家族信託の費用内訳を詳しく解説
① 公証人手数料
信託契約書を公正証書として作成する際の公証人への手数料です。信託財産の目的価額に応じた法定手数料(公証人手数料令)が適用されます。財産が3,000万円なら約2.3万円、1億円なら約4.3万円が目安です。これに加え、用紙代・謄本・郵便等の実費として1〜2万円程度かかります。
② 専門家(司法書士・弁護士)への報酬
家族信託は民法・信託法・税法が複雑に絡む専門的な分野です。専門家は①信託スキームの設計②信託契約書の作成③金融機関との調整④不動産登記を行います。司法書士への報酬は30〜60万円、弁護士は40〜100万円が相場ですが、財産の規模・複雑さにより大きく変わります。
③ 不動産信託登記費用(不動産がある場合)
不動産を信託財産に含める場合、法務局への「信託を原因とする所有権移転登記」が必要です。登録免許税は固定資産税評価額の0.4%(相続登記と同率)。別途、登記を担当する司法書士への報酬(8〜15万円程度)もかかります。不動産1筆ごとに費用が発生する点に注意してください。
④ 信託口座の開設
受託者は信託財産を自己の財産と分別管理するため「信託口座」を開設します。対応している金融機関(信用金庫・ゆうちょ銀行等)では、手数料が必要な場合と無料の場合があります。専門家が金融機関の選定・交渉を行うケースが多いです。
よくある質問
家族信託(民事信託)とは、財産を持つ人(委託者)が、信頼できる家族(受託者)に財産の管理・運用・処分を任せる仕組みです。委託者が認知症になっても受託者が財産を管理できるため、「認知症対策の切り札」として注目されています。従来の成年後見制度と異なり、柔軟な財産管理が可能です。
家族信託の設定費用の目安は、①公証人手数料:信託財産の規模により1〜10万円程度②専門家(司法書士・弁護士)への報酬:25〜80万円③不動産がある場合の信託登記費用:登録免許税(評価額×0.4%)+司法書士費用8〜15万円④実費(書類取得・印紙等):2〜3万円。合計すると30〜100万円が一般的な相場です。
【家族信託】:設定費用は高め(30〜100万円)だが毎年の維持コストは低い。信頼できる家族を受託者に指定できる。財産の売買・運用など柔軟な管理が可能。認知症になる前に手続きが必要。【成年後見制度】:申し立て費用は低め(5〜10万円)だが、専門家後見人に毎月2〜6万円の報酬が発生。家庭裁判所の監督があり報告義務がある。認知症発症後でも申し立て可能。財産の保全が優先され柔軟な管理は難しい。
家族信託が特に向いているのは①認知症になる前に財産管理を整えたい②不動産を所有しており、将来の売却・活用の選択肢を残したい③相続後も財産管理を継続させたい(二次相続対策)④成年後見の毎月の費用負担を避けたい、という場合です。逆に、すでに認知症が進んでいる場合は家族信託の設定ができないため、成年後見制度が選択肢となります。
信託契約書を公正証書にする法律上の義務はありません。しかし、①後日のトラブルを防ぐ(公証人が内容を確認し、改ざんが不可能)②金融機関での信託口座開設に必要とするケースが多い③不動産信託登記の際に公正証書が求められる場合があるため、実務上ほぼ必須とされています。
不動産を信託財産に含める場合、その不動産の名義を「信託を原因として受託者へ移転」する登記が必要です。この登記に対して固定資産税評価額の0.4%の登録免許税が課されます(相続登記の0.4%と同率)。金融資産のみの信託であれば登記は不要です。
信託契約書のひな型を参考にした自己作成は技術的には可能ですが、法的要件の不備や内容の不明確さにより将来トラブルが生じるリスクがあります。また、金融機関での信託口座開設には「専門家が関与した契約書」を求めるケースが多いです。コストを抑えたい場合でも、司法書士への相談を強くお勧めします。
家族信託自体に法定の年間費用はありません。受託者(家族)が管理する場合、維持費は事実上ゼロです。ただし、①専門家(司法書士・弁護士)に定期的な報告書作成・管理サポートを依頼する場合:年間10〜30万円②信託口座の維持手数料:金融機関によっては年間数万円かかる場合があります。成年後見(専門家後見人が月2〜6万円)と比べると大幅にコストを抑えられます。