ご注意:このツールはあくまで目安の診断です。実際の類型は医師による鑑定と家庭裁判所の審判によって決定されます。 判断が難しい場合は弁護士・司法書士・地域の成年後見センターにご相談ください。
財産管理・金銭
日常の買い物(食料品など)の金額や釣り銭の計算が難しくなっている
銀行口座の引き出し・振込など金融手続きを一人で行うのが難しい
不動産売買・ローン契約・遺産分割など重要な契約内容を理解・判断できない
電話や訪問販売の勧誘で不要な契約をしてしまう(または心配がある)
記憶・認知
数分〜数時間前の出来事を覚えていないことが多い
今日の日付や今いる場所がわからなくなることがある
家族や親しい人の名前・顔を忘れてしまうことがある
日常生活
食事・入浴・着替えなど日常的な生活行為に介助が必要になっている
一人で外出すると道に迷う・帰れなくなるリスクがある
薬の管理・服薬を自分で正しく行えない
意思疎通
自分の意思や希望を言葉で伝えることが難しい
署名・書類記入ができない、または内容を理解した上でサインできない
3類型の比較
| 項目 | 補助 | 保佐 | 後見 |
|---|---|---|---|
| 判断能力 | 不十分 | 著しく不十分 | 欠けている |
| 鑑定 | 不要な場合も | ほぼ必須 | ほぼ必須 |
| 同意権 | 特定行為のみ | 重要財産行為 | ほぼ全て |
| 本人の自由 | 広い | やや制限 | 大きく制限 |
成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害などにより判断能力が低下した方を保護・支援するための法律制度です。家庭裁判所が選んだ「後見人(保佐人・補助人)」が、本人に代わって財産管理や契約行為を行います。判断能力の程度により「後見」「保佐」「補助」の3類型があります。
判断能力が低下し始めたと感じたら早めの検討をお勧めします。特に①不動産の売却が必要な時②施設入所の契約をする必要がある時③相続手続きで協議が必要な時④悪徳業者による被害が心配な時は早急な対応が必要です。申し立てから後見人選任まで2〜4ヶ月かかるため、余裕を持った準備が大切です。
後見人には家族(親族)がなることも、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職がなることもあります。家族が後見人になる場合は報酬なしが多いですが、専門職後見人は家庭裁判所が決定する報酬が発生します(月額2〜6万円が目安)。申立費用(印紙代・切手等)は1〜2万円程度、医師による鑑定が必要な場合は5〜10万円が別途かかります。
「任意後見」は本人がまだ判断能力がある間に、将来の後見人を自分で選んで公正証書で契約しておく制度です。「法定後見」は判断能力が低下した後に家庭裁判所に申し立てる制度(後見・保佐・補助の3種)です。将来に備えるなら任意後見、すでに判断能力が低下しているなら法定後見の申し立てが必要です。
本人、配偶者、4親等以内の親族(子・孫・兄弟姉妹・甥姪など)が申し立てできます。親族がいない場合や親族間でまとまらない場合は、市区町村長が申し立てることもできます(首長申立)。申し立て先は本人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
後見類型では、本人が単独でした法律行為(契約・遺言など)は原則として後見人が取り消せます。また、後見開始の審判を受けると医師・弁護士・公証人・行政書士・司法書士などの一部資格が失われる場合があります(欠格事由)。ただし2022年の法改正で欠格条項が廃止・緩和されている職種も増えています。保佐・補助類型では権限範囲が限定されるため影響は少なくなります。