Will & Testament Guide

遺言書の書き方
完全ガイド

2026年版 ・ 終活ナビ編集部

自筆証書遺言・公正証書遺言の書き方・要件・費用から無効にならないためのポイント・保管方法まで徹底解説


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01遺言書の3種類と比較

遺言書には法律上3種類あります。最もよく使われるのは自筆証書遺言公正証書遺言です。

自筆証書遺言

費用無料(法務局保管は3,900円)
メリット費用ゼロ・いつでも自分で作れる
注意点形式不備で無効になるリスク。家庭裁判所の検認手続きが必要(法務局保管は不要)
向いてる方費用を抑えたい・遺産内容がシンプルな方

公正証書遺言

費用2.3万円〜(遺産総額による)
メリット公証人が作成するため無効リスクが低い。検認不要。原本が公証役場に保管される
注意点費用がかかる。作成に証人2名が必要
向いてる方遺産が多い・不動産がある・相続トラブルが心配な方

秘密証書遺言

費用約1.1万円(公証人手数料)
メリット遺言内容を秘密にしたまま公証人に存在だけ証明してもらえる
注意点実務上ほとんど使われない。形式不備のリスクあり。検認手続きが必要
向いてる方ほぼ使用されない(一般的には不要)

02自筆証書遺言の書き方・法的要件

自筆証書遺言は4つの法的要件をすべて満たす必要があります。1つでも欠けると遺言書全体が無効になります。

要件①

全文を自筆(手書き)で書く

財産目録を除く遺言書の本文はすべてボールペン・万年筆などで手書きが必須。パソコン・ワープロ・代筆は不可。財産目録のみパソコン作成可(2019年民法改正)

不備があると遺言書が無効になる重要要件

要件②

日付を記載する

「令和○年○月○日」と具体的な日付を自筆で記入。「○月吉日」「○年○月」など日付が特定できないものは無効。作成した年・月・日をすべて書く

不備があると遺言書が無効になる重要要件

要件③

氏名を自筆で署名する

戸籍上の氏名でなくても通称・雅号でも有効ですが、遺言者を特定できることが条件。ただし本名(戸籍名)の使用を推奨

要件④

押印する

実印・認印・拇印いずれも有効。ただし実印(印鑑登録証明書と一致)を使うと後の手続きがスムーズ。署名の後に押印するのが一般的

自筆証書遺言 記載例

遺言書

遺言者○○○○(以下「遺言者」という)は、以下のとおり遺言する。

第1条 遺言者は、遺言者の有する下記の不動産を、長男○○○○(昭和○年○月○日生)に相続させる。

(所在・地番・家屋番号などを記載)

第2条 上記以外の財産はすべて、妻○○○○(昭和○年○月○日生)に相続させる。

令和○年○月○日

○○県○○市○○町○丁目○番○号

遺言者 ○○ ○○ ㊞

※上記は参考例です。実際の遺言書は専門家(弁護士・司法書士)への相談をお勧めします。

03無効になるパターンと注意点

自筆証書遺言は形式的な不備で無効になるケースが多くあります。よくある無効パターンを確認しておきましょう。

全文または一部をパソコン・ワープロで作成した

財産目録を除く本文はすべて手書きが必須。パソコン作成は無効

日付が「○月吉日」「○年○月」など不完全

年・月・日すべてを具体的に記載しないと日付不備で無効になる

押印がない・スタンプ印を使った

押印は必須。スタンプ式の認印も原則として有効だが、一般的な認印・実印が安全

代筆してもらった・口述筆記した

自筆証書遺言は遺言者本人が直筆で書くことが必須。代筆は無効

遺言の内容が特定できない(財産・受取人が曖昧)

「全財産を長男に」は有効だが、「銀行の預金」だけでは特定できず紛争の原因に。口座番号・支店名まで記載を

変造・訂正方法が正しくない

遺言書を訂正する場合は、訂正箇所を二重線で消し、欄外に「○行目○字削除○字加入」と記載し、署名・押印が必要

複数人で共同で作成した(夫婦連名など)

民法で「共同遺言の禁止」が定められている。夫婦でも別々に作成が必要

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04公正証書遺言の作り方と費用

公正証書遺言は公証役場の公証人が作成に関与するため、無効リスクが極めて低い最も確実な遺言書の形式です。

作成の流れ

遺言内容を決める

財産の分け方・受取人・付言事項などを整理する。必要に応じて弁護士・司法書士に相談

証人2名を用意する

公正証書遺言には証人2名が必要。推定相続人・受遺者・その配偶者・直系血族は証人になれない(利害関係者の排除)

公証役場に予約・原案を提出

最寄りの公証役場(全国300か所以上)に連絡し、遺言の原案・必要書類を提出して内容を確認

公正証書の作成・署名

公証役場で公証人が遺言書を読み上げ、遺言者と証人2名が署名・押印。公証人が認証して完成

正本・謄本を受け取る

原本は公証役場に保管。遺言者は正本・謄本を受け取る(謄本は相続手続き時に使用)

公正証書遺言の費用目安(公証人手数料)

遺産総額公証人手数料
100万円以下約5,000円
100〜200万円以下約7,000円
200〜500万円以下約11,000円
500〜1,000万円以下約17,000円
1,000〜3,000万円以下約23,000円
3,000〜5,000万円以下約29,000円
5,000万〜1億円以下約43,000円
1〜3億円以下約43,000円〜95,000円

※受け取る方が複数いる場合、各受取人の財産額ごとに手数料が加算されます。弁護士・司法書士への依頼料は別途5〜20万円程度。

05遺言書に書けること・書けないこと

法的効力がある(遺言事項)

  • 財産の分割方法の指定(相続させる・遺贈する)
  • 相続分の指定・遺産分割方法の指定
  • 相続人の廃除・廃除の取消
  • 子の認知
  • 後見人の指定・後見監督人の指定
  • 祭祀(葬儀・お墓)の主宰者の指定
  • 遺言執行者の指定

法的効力がない(付言事項)

  • 家族へのメッセージ・感謝の言葉
  • 葬儀・お墓の希望(効力なし・ただし記載する価値あり)
  • 臓器提供・献体の意思表示(別途書類が必要)
  • 財産以外のお願い事・道徳的な願い
  • 家族への要望(仲良くしてほしいなど)

※付言事項は法的効力はないものの、家族への想いとして記載する価値があります。エンディングノートにも記録しましょう。

06遺留分とは?配分ルールを確認

遺留分とは、一定の相続人に民法上保障された最低限の相続分です。遺言書で遺留分を下回る配分をしても、侵害された相続人から遺留分侵害額請求(金銭の支払い請求)が可能です。

遺留分の割合一覧

配偶者のみ遺産全体の1/2
配偶者+子配偶者1/4、子全員で1/4(人数で均等分割)
子のみ子全員で遺産全体の1/2(人数で均等分割)
配偶者+親配偶者1/3、親全員で1/6
親のみ親全員で遺産全体の1/3
兄弟姉妹なし(遺留分権なし)

遺留分侵害額請求の時効は「遺留分侵害を知った日から1年」です。遺言書に遺留分を侵害する内容が含まれる場合、相続開始後に紛争になるリスクがあります。事前に弁護士に相談することをお勧めします。

07遺言書の保管方法

せっかく作成した遺言書も、適切に保管されていなければ発見されない・紛失するリスクがあります。

法務局(遺言書保管所)に申請保管 ★推奨

費用1通 3,900円
メリット
  • 紛失・変造・破棄のリスクがない
  • 相続開始後の家庭裁判所による「検認」手続きが不要
  • 相続人が保管証明書を請求して存在を確認できる
  • 全国の法務局から申請可能
注意点本人が直接法務局に出向く必要がある(代理人不可)

公証役場に原本保管(公正証書遺言の場合)

費用作成費用に含まれる(謄本交付は別途手数料)
メリット
  • 原本が公証役場に永久保管されるため紛失リスクがない
  • 全国の公証役場で謄本請求が可能(遺言検索システム)
注意点公正証書遺言にしか使えない。自宅保管の謄本を紛失しても再発行可能

自宅保管(封筒に入れて保管)

費用無料
メリット
  • 費用がかからない
  • いつでも内容を確認・書き直しができる
注意点紛失・変造・火災などのリスクがある。家庭裁判所の検認手続きが必要(公開される)。信頼できる家族に場所を伝えておく必要がある

08遺言・相続に役立つ無料ツール

09よくある質問

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